ダイナミックな行動で相手を魅了する。バーテンダー・高橋千佐男

高橋千佐男が考える「仕事」とは

店内の清掃、入口の清掃、キャッシャーの清掃、カウンターの清掃、厨房の清掃、グラスの清掃、

ボトルの清掃、全ての仕事が清掃から始まる。神戸で13年目になるBarがある。そこで高橋は働いている。

バーカウンターの内でバーテンダーとして繊細かつ大胆でダイナミックなシェイキングをしてお客様を

日々魅了してきた。高橋は、ドリンクをメインに管理していたが、後にキッチンまで管理をする立場に変わった。

高橋をバーカウンターに入らせると、店の雰囲気が一変する。ダイナミックにシェイキングするだけが

バーテンダーの仕事ではないと言わんばかりに、お客様から注文が入らないときは、静かにバックグラウンドに

置いてあるお酒のボトルを1瓶ずつ綺麗に拭き上げていく。カウンターに座られるお客様がどの角度からバックグラウンドを見ても直ぐにお酒のラベルが見えるようにする為である。それが、終わると、次にする事はバーの中にあるシェイクに使用する備品等の掃除である。これらを綺麗にしていくのがバーテンダーの本当の仕事

である。一般的にバーの中で煌びやかに見えてカクテルを作っているのは10%にも満たないのである。

1つのカクテルを作るのに、掃除を完璧にしていき、掃除が終われば次は、デコレーションの準備をしなければ

いけない。シェイキングをしていう姿だけを思い描いて転職を決める人もいると聞いた事があるが、それは

本当に大きな間違いであると高橋は言う。単純な気持ちでこの仕事に憧れて、アルバイトからでもと求人の

募集が後を絶たないのが現状であるが、簡単に採用を決める事ができないので申し込みは今のところ保留に

しているとも話していた。